子供とゲームと小島秀夫と。

ブログ的なやつ

予定より色々あって遅れちゃいましたが。
先週の木曜日の「子供とゲームの影響」の続きで御座います。
私が尊敬するゲームクリエイターである、一人の人のお話。

当時KONAMIに所属をしていた氏は、ラジオ番組をやっておりました。
その時に、親御さんから来た手紙が今でも印象に残っていて。

「子供が銃で相手を殺すゲームとして楽しんでいるかもしれないと心配」と要約すると書いてある手紙に対して、ゲームを作った本人が、
「親と一緒にゲームをやってこれはこうだ。これは実はこうだった」という風に教えてあげればいい。という話をしていました。

氏が作った代表作はメタルギアシリーズ。
戦争の渦中にある舞台の中で、相手に見つからないようにしながら、ミッションを達成するという「スニーキングアクション」と呼ばれるかくれんぼアクションの第一人者だ。

元々、この人がメタルギアを産んだ理由も面白く、当時カプコンから発売されていた「戦場の狼」というゲームを越える同じようなゲームを作ってくれ。と言われたが指定されたハードがMSXと呼ばれるいわゆる非力なハードだった為、敵キャラをたくさん表示する事が出来なかったんですよ。

なので雑魚キャラを強くして「囲まれたらやられちゃう」シチュエーションを成立させる為に、どうしようかなぁと考えた結果
・基本敵キャラは少ない
・だけど見つかったらそこそこ出てくる
・囲まれたら勝てない、逃げるしかない
というシチュエーションを成立させる為に、スネーキングアクションが生まれたんだとか。

こういう一つ一つの動きを理由を付けて、説明をしようとした時にゲームに落とし込むのがめちゃくちゃ上手い天才だと個人的には思っていて。

そして、この小島さんのゲームのまた違う魅力は「現実の史実をちょっとだけ変えて」物語が進む事。
だから本当にあった戦争の名前なども頻繁に出る。
しかしながら全部がノンフィクションでは無い為、歴史の勉強をしながらゲームのオリジナルのifを楽しむ事が出来る。という楽しみ方があったり。

小島さんのゲームの作り方はプレイヤー以外を巻き込んで、色々と会話したり考察したり。
コミュニケーションを産むきっかけにすら、なるというゲームの作り方をされる方なんですね。
そして、実際に銃を扱うゲームのクリエイターがこういう思考を持ってゲームを作っている。それだけでもすごい価値があることだと思っています。

やっぱり表面から見ると残虐に見えたり、色々な意見を持つ場合があると思うんだけど……。
全てが暴力的だったり、全てが残虐的だったり見えてもそれが演出の上「必要」と判断されているからこそ、存在している。

と分かると。
また違う角度からゲームが楽しめたりそれこそ不安がってる親御さんもたまに子供の横でゲームを見てあげるだけで、何かコミュニケーションのきっかけが産まれるかもしれないので。
是非ともそういうのも見当しながら色々と楽しんで頂けたらいいなぁ。

なんて。